いわきの海は、いわき七浜と呼ばれ美しい景観の全長60kmにも及ぶ長い海岸線です。南から「勿来」「小名浜」「永崎」「豊間」「薄磯」「四倉」「久之浜」とあり、その多くに波乗りスポットがあり、サーファーやボディボーダーにも人気の海岸です。 いわき沖(常磐沖)は、千島海流の親潮(寒流)と日本海流の黒潮(暖流)がぶつかる「潮目の海」で、プランクトンが豊富に生息しています。そんな恩恵を受けて育まれた魚介類は「常磐もの」と呼ばれ、市場では高い評価を得てきました。いわき市漁業協同組合は、いわきの7つの港(勿来、小浜、江名町、豊間、沼ノ内、四倉、久之浜)の沿岸漁業者の組合です。
この自然豊かな海が2011年3月11日の東日本大震災により、津波による未曾有の被害と東京電力の原発事故による放射性物質汚染の影響を受け、沿岸漁業は操業を自粛せざるを得ない状況になりました。現在は津波と原発のダブルの困難に立ち向かい、ガレキの回収と試験操業を行い、全魚種のモニタリング検査を行っています。
平成24年6月からは安全が確認された魚種に限定して試験的な操業がスタートし、現在海産魚介類(試験操業対象種)は176種類まで増えました。
震災後5年間は穴埋めの期間でした。現在も様々な問題を抱えていますが、6年目に入り、多くの方の応援と支援により、本格操業に向けて風評被害に打ち勝ち、まずは漁獲量を増やし地元いわき市民の方に安心・安全な魚を多く供給できるよう、前向きに取り組んでいる所存です。
このWEBサイト開設もその一環として、多くの方にいわきの現状を知っていただくため、試験操業検査結果も速やかに公開していきますので、さらに皆様のお力添えをお願いいたします。
平成29年5月31日
いわき市漁業協同組合
代表理事組合長 江川 章